「わたしたち家族の在り方は?」 周囲を頼りながら一歩ずつ前進


子ども相談センターが
いまでは心強い味方に

 母一人子一人の生活。暮らしも子育ても、一人でがんばらなくちゃいけない。不安な思いを抱えながら、何とか生活していたときだった。突然、娘が一時保護された。
 子どもにあざがあったという。でも、なぜそうなったのか覚えていなかった。家の中でできたことはまちがいないけれど、あざの理由を聞かれても、覚えていないのだから答えられない。「お子さんの安全をお母さんが守れないのは心配です」。子ども相談センターの言葉に、今は生活を立て直す期間なのだと思うことにした。
 施設に泊まって一緒に過ごしたり、短時間だけ家に連れて帰ったり。また一緒に暮らすため訓練を重ねるあいだに、新しいパートナーと出会った。彼も施設に付き添い、娘と仲良くなろうと努力してくれている。
 たとえ娘が帰ってきても、彼が働きに行っているあいだ、母子二人になるのはまだ不安だ。子ども相談センターは、地域の子育て支援を活用しようと教えてくれた。
 早く三人で暮らしたい。でも、そのためには乗り越えなきゃいけないハードルがいくつもある。それを一つひとつ乗り越えることが、いまわたしにできる子どもへの愛情表現だと思っている。
 
※取材した実例をもとに一部フィクションを加えています。
 
 
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